Jacket: 帯付き / 初版ラベル(大瀧詠一表記)/ 歌詞カード付き / ジャケットに軽微なシミ等あり
日本のポップス史において、これほど完璧なアルバムはそう多くありません。1981年3月21日にリリースされた大瀧詠一の『A Long Vacation』は、発売から40年以上を経た今も色褪せることなく、シティポップの金字塔として世界中のレコードファンに聴き継がれています。累計300万枚以上を出荷した、日本ポップス界の至宝にして最高傑作です。
アメリカン・ポップスへの深い造詣——フィル・スペクターのウォール・オブ・サウンド、60年代ブリル・ビルディング・ポップ、ロネッツやビーチ・ボーイズへの愛——を、大瀧は日本語の歌謡性と松本隆の詩世界と融合させ、唯一無二のナイアガラ・サウンドへと昇華しました。永井博によるリゾートジャケットも含め、音とビジュアルが一体となった「作品」としての完成度は他に類を見ません。
■ 全曲案内
A1. 君は天然色 (3:51)
アルバムの幕開けを飾る、日本ポップス史上最も愛されるイントロのひとつ。松本隆が亡き妹への想いを綴った詩に、大瀧の夏の光のようなメロディと、山下達郎・細野晴臣ら最高の演奏陣が重なります。甘く切なく、それでいて圧倒的に明るい——この矛盾した感情の共存がロンバケの核心です。幾度もCMに起用され、世代を超えて鳴り続ける永遠のアンセム。
A2. Velvet Motel (3:42)
60年代アメリカン・ポップスへのオマージュが色濃く滲む一曲。モーテルという舞台設定にアメリカへの憧憬を重ね、ドリーミーなサウンドスケープを描きます。アルバム中最もフィル・スペクター的な質感を持つトラックです。
A3. カナリア諸島にて (3:58)
スパニッシュな香りをまとったミドルテンポの佳曲。タイトルの地名が喚起する異国情緒と、松本隆の詩の映像的な美しさが溶け合います。大瀧の声の表情が最も豊かに引き出された曲のひとつです。
A4. Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語 (1:14)
大瀧自身が詞を書いた短いインタールード的トラック。スキャットとナンセンスな言葉遊びが詰め込まれた、ユーモアと実験性が同居する小品です。Side 1の流れにユニークなアクセントを加えます。
A5. 我が心のピンボール (4:24)
Side 1のクロージングを飾る、大瀧詞・曲による異色作。ピンボールというモチーフを通じて描かれる孤独と高揚が、タイトなリズムと共に疾走します。松本隆以外の詞による楽曲として、大瀧のもうひとつの顔を垣間見せる重要曲です。
B1. 雨のウェンズデイ (4:24)
はっぴいえんどの文脈を引き継ぐような、雨の情景と都市の孤独が溶け合った傑作です。山下達郎のコーラスワークが楔のように刺さり、細野晴臣のベースが曲の底を支えます。Side 2の幕開けにふさわしい、深みと湿度を持つ名曲。
B2. スピーチバルーン (3:35)
アルバム中最も甘美で切ないバラッド。吹き上がるストリングスと大瀧の柔らかな歌声が絡み合い、言葉にならない感情を音として結晶化させます。松本隆の詩の世界観が最も純粋に昇華された一曲です。
B3. 恋するカレン (3:31)
メランコリーと爽やかさが同居する、アルバム屈指のポップチューン。「Oh! KAREN」という呼びかけの反復が耳に残り、聴き終えた後も長く頭の中で鳴り続けます。大瀧メロディの中毒性が最も如実に現れた曲のひとつです。
B4. FUN×4 (3:26)
太田裕美に提供した楽曲のセルフカバー。軽快なリズムとコミカルな掛け合いが、アルバムに笑いとユーモアの余白をもたらします。大瀧の職人性とエンターテイナーとしての顔が共存する独特の味わいを持つトラックです。
B5. さらばシベリア鉄道 (4:33)
アルバムの幕を閉じる、壮大なクロージングナンバー。太田裕美に提供した楽曲のセルフカバーで、スケール感と哀愁において他の全曲を凌駕します。遠い旅路と別れのイメージが、ナイアガラサウンドの集大成として結晶化した永遠の名曲です。このエンディングがあるからこそ、ロンバケは完璧なのだと思います。
本盤は初版ラベル(アレンジャー表記「大瀧詠一」)、スタンパーNGLP-523-OT / 524-OT確認済みの初回プレスです。帯・歌詞カード完備。コレクターズアイテムとしての価値も高い一枚です。
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A1「君は天然色」/ A5「我が心のピンボール」/ B1「雨のウェンズデイ」/ B3「恋するカレン」
Tracklist:
Side 1: 君は天然色 / Velvet Motel / カナリア諸島にて / Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語 / 我が心のピンボール
Side 2: 雨のウェンズデイ / スピーチバルーン / 恋するカレン / FUN×4 / さらばシベリア鉄道